デカルト座標系では、前に述べたようにそれぞれの軸が正と負の側があります。並進方向は軸にまっすぐな方向でこれらの軸に沿った動きになります。次の図に示すように、回転は軸周りに生じます。
標準的な法則では、これらの軸正の方向を定義して適用する必要があります。よく知られている右手の法則を用います。右手親指を正の軸方向に合わせます。曲げた指が回転の正の方向になります。
また、右手の法則は、3つの軸の関係も表しています。数学的な軸の関係は次のようになります:
X cross Y = Z (EQ 1)
Y cross Z = X (EQ 2)
Z cross X = Y (EQ 3)
ここで、「cross」はベクトルの内積を表します。
左と中央の図はベクトル式 3 (EQ 3) に対応しています。右図はベクトル式 2 (EQ 2) に対応しています。
軸に沿ったまっすぐな動きは、動きの方向によって正と負の方向を表しています。まっすぐな動きは、モデル内の任意の節点の 6自由度のうちの 3つを意味しています。
解析モデルは、要素と節点に離散化することが必要です。解析と使われる要素によって節点の自由度の数が決まります。配管応力解析では 3次元の梁要素が使われるため、モデル内のそれぞれの節点が 6自由度を持っています。
他の3つの自由度はそれぞれの軸に対する回転です。
数学的にシステムをモデルする場合に、2つの座標システムがあります。システムを表す全体座標と、局所、あるいは要素座標です。全体座標、あるいはシステム座標系は固定で、扱う解析は一定の特性を表しています。局所座標系は要素ごとの特性を表します。それぞれの要素は要素ごとの座標系で定義します。局所座標系の方向は、要素の方向によって変わります。
ここで重要なことは、局所座標系は要素に密接に関連していることです。局所座標系は、節点と関連しているのではありません。