ASME III サブセクション NC と ND 原子力発電所配管 (ASME III Subsections NC and ND) - CAESAR II - ヘルプ

CAESAR II ユーザーズガイド

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日本語
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CAESAR II
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CAESAR II Version
13

NC と ND で使用する圧力の剛性硬化計算 (Calculate pressure stiffening using NC and ND)

デフォルトでは圧力による剛性の硬化の影響を考慮しません。ユーザーは、圧力による剛性の硬化の影響を有効にする場合は、環境設定ファイルで Use Pressure Stiffening=Yes と設定してください。

NC と ND で使用するフランジ継手の修正 (Flanged end modifications using NC and ND)

ベンドが幅の広いマイターでなければ、フランジ継手による端部の影響による修正を行うことができます。

NC と NDで使用する補強と補強なしの工場製作分岐管の最小 SIF (Minimum SIF for reinforced and unreinforced fabricated tees using NC and ND)

補強された、あるいは補強のされていない製作分岐管の最小 SIF は 2.1 です。

NC と ND で使用する B1 と B2 の計算 (Calculate B1 and B2 using NC and ND)

B1 と B2 は ASME NC と ND に従って計算されます。

NC と ND で使用する進歩的な許容応力の計算 (Calculate liberal allowable using NC and ND)

この規格を用いて動的解析を動的「熱膨張」ケースの 1つとして定義する場合に、進歩的な許容値 (Liberal Allowable) に設定してあったとしても、この設定は無視され、Sh と Sl の差は熱膨張の許容値に足されることはありません。これは、配管規格の解釈というよりもプログラム上で決定したこと、あるいは、動的解析での推奨事項です。

NC と ND で使用する継手の応力集中係数 (SIF) (Calculate stress intensification factors (SIFs) for intersections using NC and ND)

継手の面内と面外の応力集中係数は同じです。

NC と ND で WRC 297 を使用 (Using WRC 329 with NC or ND)

溶接分岐管、あるいは補強製作分岐管ではないすべての継手で、近似した断面係数 p*r2*t が応力計算に用いられます。

これはすべての異径分岐とすべての d/D で用いられます。

NC と ND で使用する分岐部 SIF の決定 (Determine the branch SIF using NC or ND)

溶接分岐、あるいは補強異径分岐の応力集中係数を使いたくない場合には、環境設定ファイルの No Reduced SIF for RFT and WLT のフラグを有効にしてください。

NC と ND の許容応力の計算 (Calculate the NC and ND stress allowables)

許容応力は次の式を用いて計算されます。

熱膨張応力に対する許容応力 = f(1.25Sc + 0.25Sh) + (Sh-Sl)

持続応力に対する許容応力 = 1.5Sh If not at an intersection

短期荷重応力に対する許容応力 = 1.8Sh ただし 1.5Sy 以下 (OCC=1.2 の場合);

2.25Sh、ただし 1.8Sy 以下 (OCC=1.5 の場合);

3.0Sh、ただし 2.0Sy 以下 (OCC=2.0 の場合)

ここで:

f = 繰り返し数に対する応力範囲低減係数

Sc = 冷間時許容応力

Sh = 熱間時許容応力

Sl = PD/4t+0.75iMb による持続応力

Sy = 材料の降伏点

OCC = CAESAR II 環境設定ファイルによる短期荷重係数

NC と ND で使用する 2要素の継手の計算 (Calculate two pipe intersections using NC and ND)

2つの配管からなる継手では、例えば突き合わせ溶接、ソケット溶接では、B1 と B2 係数は 1.0 です。分岐の平均半径とヘッダーの平均半径の比が 0.5 未満の場合では、継手の種類に従って異径継手の B1 と B2 が適用されます。異径継手の規則が適用されない場合には、次の突き合わせ継手の規則が使われます:

B2b = 0.4 * (R/T)**2/3 ただし、1.0 未満でないこと

B2r = 0.5 * (R/T)**2/3 ただし、1.0 未満でないこと

SIF/分岐 (SIF&TEE) 補助フィールドにおける節点の B1 と B2 を修正できます。補助フィールドで修正した B1 と B2 の値は、節点が継手であるかどうかにかかわらず要素に適用されます。

NC と ND で使用する r/R 比率の計算 (Calculate the ratio of r/R using NC and ND)

r/R < 0.5 の場合には、B1 と B2 に対する式は次のようになります:

B2b = 0.50 C2b ただし、1.0 未満でないこと

B2r = 0.75 C2r ただし、1.0 未満でないこと

C2b = 3(R/T)2/3 (r/R)1/2 (t/T)(r/rp) ただし、1.5 未満でないこと

C2r = 1.15(r/t)1/4 ただし、1.5 未満でないこと

NC と ND で使用する分岐 SIF (Branch SIFs using NC and ND)

WRC 329 の計算は、ASME NC と ND よりも分岐の SIF は小さく、ラン側は同じ値になります。分岐 SIF は、係数で 2 だけ小さくなります。これは、d/D<0.5 の場合であり、d/D が 0.5 から 1.0 の間では WRC 329 は面外曲げモーメント Mob の不整合を修正します。 d/D が小さい範囲では、WRC 329 は規格値よりも非安全側の結果となります。d/D が大きい範囲では、より安全側の結果になります。

NC と ND で使用する Pvar の計算 (Calculate Pvar using NC and ND)

Pvar の値は、運転圧力と式11 で用いられ、運転圧力と Pmax との差です。 CAESAR  II では内圧を含む持続応力を短期荷重による応力に加算します。また、短期応力は運転圧力とピーク圧力の差による応力を加算します。

熱応力範囲の制限 (Limit for expansion stress range)

式10 と 11 を満足するために熱応力 iMc/Z に対する許容応力を f(1.25Sc + 0.25Sh)、あるいは f(1.25Sc + 0.25Sh) + (Sh-Sl) のどちらか大きい方を下回ることが必要です。ここで、Sl は持続応力で式11 で次のようになります: Sl= PDo/4tn+0.75iMa/Z.

NCとNDで使用するモーメントの合計計算 (Calculate moment summations using NC and ND)

NC と ND の式 8 と 9 を満足する継手におけるモーメントの合計に対する CAESAR II の方法は、継手を構成するそれぞれの配管端部でのモーメント SRSS です。NB 3683.1 により 1つの継手に対しては累積モーメントの合算は使われません。さらに、NC と ND の規則による有効断面係数は式 8 と 9 のようにすべての継手の応力係数計算に使われます。サブセクション NB は B1 と B2 の値のみに使われます。そして、要求があれば局部のたわみ性を計算します。CAESAR II のこの方法で、継手の節点と持続荷重、あるいは短期荷重に対する許容値の計算は行いません。

NC と ND で使用する持続ケースでの SIF の決定 (Determine sustained case SIF using NC and ND)

持続ケースの SIF 係数は、ASME class 2 あるいは 3 の計算では使いません。

NC と ND でのレジューサ継手デフォルト値 (NC and ND reducer default values)

デフォルトのたわみ係数は 1.0 です。 SIF 値は次の式によって決定されます: 最大 2.0、あるいは 0.5 + .01*alpha* SQRT(D2/t2).

ここで:

D1- 大径側の直径

t1- 大径側の厚さ

D2 - 小径側の直径

t2 - 小径側の厚さ

Alpha - レジューサの円錐角度

ここで:

Alpha = atan[ (D1-D2) / (2*レジューサの勾配部の長さ*0.6) ]

SHARED Tip Alpha は同心レジューサの勾配 (度) です。 指定がない場合、CAESAR II はレジューサ長さの60%を用いてアルファを計算します。空白の場合には、レジューサの全長の 60%と外径の変化の 1/2 から求まるアークタンジェントで得られる勾配に相当します。

Alpha は 60º を超えてはなりません。D1/t1 と D2/t2 はともに 100 以下でなければなりません。

alpha £ 30º のとき B1=0.5、30º < alpha £ 60º のとき 1.0; B2 = 1.0.

note 12 の規格に誤りがあります。しかし、note 14 から Alpha は 60º を超えることは許されません。