B31.8 - CAESAR II - ヘルプ

CAESAR II ユーザーズガイド

Language
日本語
Product
CAESAR II
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ヘルプ
CAESAR II Version
13

B31.8 2018年版と 2020年版に適用されます。

Section 833.1 で定義される拘束配管 (Restrained Pipe (as defined in Section 833.1)):

直管に対して:

SL と SC の両方 < 0.9ST (OPE)

SL と SC の両方 < 0.9ST (SUS)

SL < 0.9ST と Sc < ST (OCC)

および

* 許容応力に対して最も高い比率を示す計算応力が許容応力とともに 応力 拡張 (レガシー) (Stresses Extended (Legacy)) レポート に出力されます。

応力 (複数規格/許容値) (Stresses (Multiple Code/Allow) レポート は応力、対応する許容値、対応する比率を表示します。

その他の継手に対して

SL < 0.9ST (OPE, SUS, OCC)

Section 833.1で定義される非拘束配管 (Unrestrained Pipe (as defined in Section 833.1)):

SL < 0.75ST (SUS, OCC)

SE < f[1.25(SC + SH) – SL] (EXP)

ここで:

SL = SP + SX + SB

SP = 0.3SHoop (拘束配管に対して); 0.5SHoop (非拘束配管に対して)

SX = R/A

SB = MB/Z (SIF = 1.0 の直管/ベンドに対して); MR/Z (その他の継手)

SC = Max (|SHoop – SL|, sqrt[SL2 – SLSHoop + SHoop2])

MR = sqrt[(0.75iiMi)2 + (0.75ioMo)2 + Mt2]

SE = ME/Z

ME = sqrt[(0.75iiMi)2 + (0.75ioMo)2 + Mt2]

S = 規格最小降伏点

T = 温度減少係数

SH = 0.33SUT

SC = 0.33SU

SU = 規格最小引っ張強さ

CAESAR II が決定 (CAESAR II Determines)

ソフトウェアに適切な応力を決定させることもできます。配管系の軸荷重に基いてソフトウェアが応力計算式を選択します。ソフトウェアは、配管の軸荷重が制限荷重の2.5%以内であれば完全拘束配管の応力計算を適用し、そうでなければ非拘束配管の応力計算を適用します。環境設定エディタ (Configuration Editor) または 特殊実行パラメータ (Special Execution Parameters) で圧力によるブルドン効果を考慮するように選択されている場合に、内圧による伸びの線形重ね合わせに対して、完全に配管の軸荷重が拘束される荷重を限界荷重とします。拘束/非拘束の状態は要素ごとに異なることがあります。

ソフトウェアは次の荷重を使用します:

  • 局部軸荷重

  • 熱荷重: E*a*AREA1

ここで AREA1 = p(Ro2-Ri2)

  • ブルドン効果による荷重: (1-2*s)*P*AREA2

ここで AREA2 = pRi2

応力式は次に準拠しています:

  • 限界荷重 (Limiting Force) = 熱荷重 + ブルドン効果による荷重

  • Delta = 限界荷重 (Limiting Force) + 局部軸荷重

  • When |Delta| / |Limiting Force| £ 0.025 のとき、完全拘束応力計算式を使用します。

  • その他の場合、非拘束応力計算式を使用します。

このオプションは 埋設管モデラー (Underground Pipe Modeler) または拘束を用いて地盤と配管の相互作用をモデル化する際に適しています。

B31.8 では、拘束と非拘束配管の応力計算を明確に分けています。B31.8 配管規格を適用する場合に、規格の Section 833.1 に従ってどの部分が拘束された配管系かを定義する必要があります。一般に、拘束配管はベンドのたわみ性による軸方向の変形を地盤、あるいはサポートで拘束されるものをいいます。反対に、非拘束配管はベンドでのたわみにより軸方向の変形が自由なものをいいます。詳細は、Section 833.1 を参照してください。B31.8 の処理は、埋設管モデラ― (Underground Pipe Modeler) によって拘束された部分をモデル化することができます。

B31.8 は、拘束された配管に対して運転荷重の応力に線形熱膨張による定応力の熱による軸方向応力を含みますが、SB 成分から熱の曲げ応力は除きます。CAESAR II では、他の荷重から内部の熱荷重を分離することができません。熱の軸応力は一定として加算されるのとは対照的に SX の一部として含まれます。また、熱曲げ応力は実際には安全側に SB に含まれます。

曲げ応力 SB は、直管、あるいは「大きな曲げ半径」のベンドと他の継手とは異なって定義されています。CAESAR II では、「大きな曲げ半径」というベンドの不明確さを、SIF が 1.0 である「大きな曲げ半径」のベンドとしています。

短期荷重のデフォルト値 (Occasional load default values)

B31.8 での短期荷重割増しのデフォルト値は 1.111 (1/0.9) で、直管のみの合成応力に対する許容応力 SC のみに適用されます。このケースでは 0.9ST に対して ST が許容値になります。この許容値の増減に対する規定はありません。

短期荷重に対する直管の場合には、2つの応力 (SL と SC) があり、それぞれ異なる許容応力で比較されます。CAESAR II は、計算応力と許容応力の比率のうち大きい方のみを出力します。ユーザーは、出力された許容値の大きさからどの応力が出力されたかを判別することができます。

B31.8 で使用する圧力による剛性硬化計算 (Calculate pressure stiffening using B31.8)

デフォルトで、圧力による剛性の硬化の影響を考慮します。ユーザーは、圧力による剛性の硬化の影響を無効にする場合は、環境設定ファイルで Use Pressure Stiffening (ベンドでの圧力による剛性補正) オプションを設定してください。

B31.8 で使用するたわみ係数と応力集中係数 (SIF) の修正 (Modifications to the flexibility factor and Stress Intensification Factor (SIF) using B31.8)

フランジ継手による端部効果によるたわみ係数と応力集中係数の修正が可能です。

B31.8で使用するソケット溶接の計算 (Calculate socket welds using B31.8)

B31.8 ではアンダーカットの有無によるソケット溶接の違いはありません。すみ肉溶接の長さが指定されない限り、B31.8では、ソケット溶接の SIF は 2.1 とします。

B31.8 で使用するレジューサ (Using reducers with B31.8)

レジューサの使用に際しては次の制限があります:

  • レジューサの円錐角 は 60°までです。

  • D1/SQRT(t1)、あるいは D2/SQRT(t2) の大きい方は 100 以下であること。ここで、D1/t1 と D2/t2 は大径側と小径側の外径・肉厚比です。