B31.3 - CAESAR II - ヘルプ

CAESAR II ユーザーズガイド

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日本語
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CAESAR II
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ヘルプ
CAESAR II Version
13

B31.3 2020 年版およびそれ以降では、Appendix D は削除され、直接 B31J が要求されています。B31Jでは、ティー部やブランチ接続の応力集中係数 (SIF) に加えて、たわみ係数も与えられています。Appendix D では、ティー部のたわみ係数は 1.0 で、配管のたわみ係数と同じです。B31J のティー部のたわみ係数は配管系全体のたわみ係数に大きな影響を与え、変形量や支持反力を含んで、より実際的な結果になります。

フランジ継手の修正 (Flanged End Modifications)

B31.3-2018

ベンドが幅の広いマイターでなければ、フランジ継手による端部の影響による修正を行うことができます。

B31.3-2020

B31J はティー継手、エルボー、幅の狭いマイターに対するフランジ端の修正を規定しています。幅の広いマイターベンドでは、この修正はありません。

交接する継手の応力集中係数 (Stress Intensification Factors (SIFs) For Intersections)

B31.3 は長手方向応力成分とねじり成分をすべての応力カテゴリの規格応力成分に追加します。ソフトウェアは 環境設定ファイルの編集 (Configuration Editor) での Add F/A in Stresses (応力項に軸応力を追加) 設定を無視します。

B31.3-2018

継手の面内 SIF と面外 SIF は、別々に計算され異なる値になります。配管規格は有効断面係数 Ze を用いて、断面が減少している交接点のブランチに対する曲げ応力を計算します。

B31.3-2020

配管規格は交接する継手に B31J の SIF とたわみ係数を適用します。面内、面外、ねじり SIF およびたわみ性は、別々に計算され異なる値になります。異径分岐交接継手では、異径であろうと同径であろうと実際の分岐断面がブランチの曲げ応力計算に使われます。

マニュアルで SIF を設定 しない場合には、ベンドの軸方向の SIF は 1.0 であり、OPE/EXP 荷重ケースによる他の配管部品での計算される面外 SIF と同じです。SUS と OCC によるすべての配管部品に対して、軸方向の SIF は 1.0 です。

周継手溶接 デフォルト値 (Girth Butt Weld Default Value)

B31.3-2018

周方向溶接のデフォルトの SIF は 1.0 です。これは Markl のSIF 基本理論によります。

B31.3-2020

B31J は、管の肉厚最大平均的な 不整合の値を用いて、すべての溶接継手に対してデフォルトの SIF を計算します。たわみ係数のデフォルト値は 1.0 です。

ソケット溶接 デフォルト値 (Socket Weld Default Value)

アンダーカットのないソケット溶接 (継手 種類 8 - ソケット (Socket) (4.3)) では、B31.3 はデフォルトの SIF として 1.3 を使います。薄肉の配管や仕上げがされていないすみ肉溶接 (継手 種類 9 - ソケット/仕上げなし (Socket/Unfin) (4.3)) では、B31.3は SIF として 2.1 を使います。

許容応力 (Stress Allowables)

許容応力は次の式を用いて計算されます。

持続応力に対する許容応力 = [(Ia (|Slp + Fax / Ap|) +Sb)2 + 4St2]1/2 < Sh

短期荷重応力に対する許容応力 < 1.33Sh

熱膨張応力に対する許容応力 = [(|iaFax/Ap| +Sb)2 + 4St2]1/2 < f [1.25(Sc + Sh) - SL]

ここで:

Sb = [(liMi)2 + (loMo)2]1/2 / Z

Z は腐れ代を考慮した断面係数

ベンドの面内/面外 SIF (ii と io) または index (li と lo) を指定しない場合、異径オーレット継手には Z の代わりに Ze を使用。ベンドの面内/面外SIF または Index を指定する場合、Z を使用。

St = ltMt / 2Z

CAESAR II クイックリファレンスガイド 米国規格応力B31.3 を参照してください。

腐れ代を考慮する応力 (Corroded Stress)

規格のデフォルトは、持続応力と短期荷重応力に対して腐れ代を考慮した断面係数を用います。

環境設定ファイルの編集 (Configuration Editor)All Cases Corroded (腐れ代の考慮) を指定することで、腐れ代を考慮した応力計算になります。

マイターに与える圧力の影響 (Pressure Effects on Miters)

圧力による影響を考慮した計算は、幅の狭いマイターと幅の広いマイターを含めてすべてのベントとエルボに適用されます。

レジューサ デフォルト値 (Reducer Default Values)

B31.3-2018

応力集中係数 SIF のデフォルト値は 1.0 です。 たわみ係数のデフォルト値は 1.0 です。

B31.3-2020

B31J のデフォルトの SIF 値は計算された異なる値です。たわみ係数のデフォルト値は 1.0 です。