容器応力の評価 (Evaluating Vessel Stresses) - CAESAR II - ヘルプ

CAESAR II ユーザーズガイド

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日本語
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CAESAR II
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CAESAR II Version
13

ASME Section VIII Division 2 — CAESAR II では2007年版に対応 — では、圧力容器やノズルの局部応力解析の手順を規定しています。 ここでは、弾性解析手法のみを説明します。

このセクションで記述する制限を超えるような場合、特殊な材料の溶接、あるいは応力状態、高温クリープ領域で運転される材料の非線形に関する事項については、適切な規格を参照してください。

まず、弾性的手法が適切かどうかの判定から始めます。 要約すると、Section AD-160 で次のすべての条件が満たされたときに疲労解析が免除されることを示しています:

  1. 圧力サイクルの全振幅の想定される設計繰返し数が、材料の疲労線図で 3Sm (非一体型付属物では 4Sm) に相当する Sa に対応する許容繰返し数を超えないこと。 Sm は運転温度での材料の許容応力強さです。

  2. スタートアップやシャトダウンを除く圧力サイクルの想定される設計範囲が、設計圧力に (Sa/Sm) を乗じた値の ⅓ (非一体型の付属物では ¼ ) を超えないこと。ここで、Sa は卓越する圧力変動の想定される繰返し数に対する材料の疲労線図から得られる疲労強度です。

  3. 圧力容器は熱によって局部的に高応力とならいこと。

  4. 配管外力を含む機械的荷重による応力強さの全振幅が、想定される荷重変動の繰返し数に対する疲労線図の Sa を超えないこと。

弾性解析で十分であれば、簡易法、あるいは総合的な手法で圧力容器の応力評価を行うことができます。 これらの2つの手法についての情報は次の資料を参照してください。 ASME Section VIII Division 2-Elastic Nozzle Simplified Analysis または ASME Section VIII Division 2-Elastic Nozzle Comprehensive Analysis. Section VIII Division 2 要求事項の詳細については、最新版の ASME 規格を参照してください。