シフト変更前の収束回数 (No. to Converge Before Shift Allowed) (0 - Not Used) - CAESAR II - ヘルプ

CAESAR II ユーザーズガイド

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日本語
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CAESAR II
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ヘルプ
CAESAR II Version
13

固有値問題を解決するシフト方法を以下に説明しているように指定します。

値が 0 であれば、CAESAR II は最適と思われるシフト方法を選択します。 収束特性を改善することで、固有値解析の処理速度が向上します。 サブスペース法による低次の固有値ペアに対する収束比率は、w1/w2 の逆数で表されます。ここで、w1 は現在のサブスペースの低次の固有値で、w2 は現在のサブスペースの次に低次の固有値です。 低い収束比率は固有値比率が近似的に 1 の場合で、速い収束比率は固有値比率が近似的に 0 の場合です。 シフトは収束比率をできる限り 0 に近づけるために用いられます。 それぞれのシフトに費やされる時間は、システムの方程式 1回の分解になります。 標準的なシフト値は最後に計算された固有値に、この固有値とサブスペース法で収束していない低次の推定固有値との差の90%を足したものです。  w1 はゼロ近くにシフトされるため、 w1/w2 の比率は小さくなり、これにより収束比率は高くなります。 固有値が非常に接近している場合には、シフトは固有値を見失います。スツルム列チェックでこの状態を検出することができます。

このパラメータ値を大きくするとシフトできなくなるため、固有値を見失うことはありませんが、多くの解析時間を要することになります。 解析すべきシステムが非常に大きい場合には、方程式のシフトは非常に多くの時間を要します。 このような場合には、この値を 4 から 8 の間で指定します。