伸縮継手は、すでに剛体として要素が作成されている場合と、伸縮継手としてすでにモデル化されている要素には挿入できません。ベンドの端点には伸縮継手を挿入できます。
伸縮継手を挿入する場合に、その要素の長さは必要ありません。
6種類の伸縮継手が CAESAR II では用意されています:
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タイロッドのない単式ベロー (Untied single bellows)
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タイロッドのある単式ベロー (Tied single bellows)
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ヒンジ単式ベロー (Hinged single bellows)
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ジンバル単式ベロー (Gimbaled single bellows)
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タイロッドのないユニバーサル型ベロー (Untied universal bellows)
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タイロッドのあるユニバーサル型ベロー (Tied universal bellows)
4種類の接続端部 タイプ が用意されています:
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溶接 (Welded-end)
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スリップオンフランジ (Slip-on flange)
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ウェルドネックフランジ (Weld neck flange)
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平板フランジ (Plate flange)
伸縮継手のモデルとなる要素長さが与えられると、伸縮継手一体モデルはこの長さに収まるようにプログラムはモデル化を試みます。長さが足りないときは警告メッセージが表示されます。ユニバーサルジョイントを入力する場合には、メーカーのデータベースに登録された最小長さと定義されたユニバーサルジョイントの最小長さ以上が必要です。ユニバーサルジョイントをモデル化する要素長さがゼロであった場合には、必要な伸縮継手の長さが表示されます。ユニバーサルジョイントをモデル化する要素長さがオリジナルの長さであれば、最大長さが表示され、ユーザーが長さを入力します。ユニバーサルジョイントをモデル化する要素長さが必要な伸縮継手の長さ以上であった場合には、どの節点に挿入するのか確認のメッセージが表示されます。ユニバーサルジョイントの全長は、管外径のおよそ 10倍以内であるべきで、それ以上の場合には中央のスプールの重量が問題になります。
From節点または To節点がベンド要素である場合には、その要素の長さを定義してください。
伸縮継手のモデル化で必要な節点番号は、CAESAR II が From節点から増分として 1つずつ増やしてモデル内で使われていない番号を使用します。これらの節点は 提案モデル (Proposed-model) ダイアログに表示されます。
回転剛性は、現在設定されている単位系で出力されます。並進方向の剛性のみ、ベローの剛性ラベルが出力レポートに出力されます。回転剛性について確認したい場合は、ヘルプ画面か、あるいは リスト (LIST) オプションの 単位 (UNITS) レポートを参照してください。
もっとも高い運転温度が伸縮継手のカタログ設計温度よりも高い場合には、伸縮継手の剛性を調整するように確認のメッセージが表示されます。通常、発行されているカタログ値よりも大きなベローの剛性になります。
ベロー、タイロッド、ヒンジ/ジンバル型伸縮継手の重量は、集約されて伸縮継手の端部の剛体要素に作用します。
伸縮継手モデラーは伸縮継手に新しい節点を作成します。作成された節点を注意深くチェックし、これから作成するモデルで不注意で重複することのないようにしてください。
ユーザーは、CAESAR II の作成するモデルをチェックし、すべてがユーザーの意図に合致していることを確認してください。