荷重振動数ごとに動的入力が一覧表示され、CAESAR II はその解析を行います。 これらの解析は静的解析と同じように行われ、終了するのに同じくらいの時間しかかかりません。 荷重振動数ごとの解析が終了すると、最大計算変位、対応する位相角度が表示されます。 それぞれの振動数の結果、システムの変形が保存されて、以降の処理に用いられます。 20までの振動数が出力されます。 すべての振動数が解析されると、ソフトウェアは振動数を表示します。 ユーザは次の解析のために振動数と位相角度を指定することができます。 この選択は、振動数に適切な節点の変形をチェックした後で可能になります。
位相角度の選択 (Selecting Phase Angles)
減衰が考慮されたとき、または動的入力でユーザーが位相角度を入力したときに、位相解が作成されます。
すべての位相を考慮した調和振動解析では、ユーザーが卓越した振動数から最小、最大の独立した位相角度解から選択できます。 それぞれの位相角度解はシステム応答の完全な 1サイクルでのある瞬間を示します。 位相角度なしの解では、ユーザは最大応力、荷重、変形が起こったときがわかります。 位相角度が入力されると最大応力、荷重、変形がサイクルの中でいつ起こるかを知ることができません。 このため、変形と応力はそれぞれの加振振動数で多くの節点で計算されます。 調和振動解析が終了したとき、ユーザーはこれらの節点を対話形式で選択する必要があります。
出力ではそれぞれの振動数、位相に対して完全な変形、荷重、応力が存在しています。 システムでの最大変形を示す周波数と位相のペアをソフトウェアに選択させるオプションがあります。 通常、最大変形解が最大応力を示していますが、いつも保証はされていません。 残りの振動数の変形後の形状は荷重ケースとともに静的解析と同じように、局所座標系での荷重、応力の計算に用いられます。 制御は静的解析と同様に出力処理機能 (Dynamic Output Processor) に移ります。この機能は、調和振動解析結果のアニメーション表示を提供します。
すべての調和振動解析結果は全振幅です。 例えば、調和振動解析結果が 15,200 psi であった場合、動的荷重の応力は、応力の定常状態に重ね合わせると +15,200 psi から -15,200 psi の間を変動すると予想することができます。 この動的荷重における全応力範囲は 30,400 psi となります。