WRC 107 応力評価 (WRC 107 Stress Summations) - CAESAR II - ヘルプ

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CAESAR II
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13

WRC107で計算された応力は局部応力ですから、B31.1,あるいはB31.3のようなB31規格での評価ルールは適用できません。ASME Section VIII, Division 2の Appendix 4-1 (“Mandatory Design Based on Stress Analysis”) では、局部応力の詳細な評価手法を用意しています。この規格での解析手順が CAESAR II で用いられ、応力評価が行われます。弾性解析で得られた応力からの評価は、次の 3つの組み合わせを満足しなければなりません:

  • Pm

  • Pm + Pl + Pb

  • Pm + Pl + Pb + Q

Pは設計圧力です。Pm は不連続部から離れた内圧による一般膜応力で、容器の肉厚に対して長手方向成分で (PD) / (4t)、円周方向に (PD) / (2t) になります。Pm の許容応力は kSmh で、Smh は許容応力強さです。割増し係数 k の値はASME規格 Table AD-150.1から得ることができます。持続荷重に対しては 1.0、持続荷重と風荷重、あるいは持続荷重に対しては 1.2 の範囲をとります。Pl は持続荷重による交差部の局部膜応力です。Pb は局部の曲げ応力で、ASME規格の Division 2, Section VIII では、容器に接続するノズル部では 0 としています。Q は 2次応力で配管荷重のうち熱膨張荷重、あるいは、内圧推力、持続荷重による曲げ応力によるものです。2番目の応力の組み合わせに対する許容応力強さは、ASME規格 Figure 4-130.1 に示すように 1.5kSmh です。Smh は運転温度での許容応力強さです。Pl、Q ともに、WRC107によって計算されます。3番目の組み合わせは実際には応力強さの範囲であり、許容値は 1.5(Smc+Smh) です。

WRC107の解析に続いて、自動的に評価が行われ、メインの WRC 107/297 ウィンドウにある Drawing ウィンドウが表示されます。この計算結果は許容値の応力強さと比較され、合格/不合格 (Pass/Fail) のルールが適用されます。不合格の項目は赤で表示されます。