動的解析のワークフロー (Dynamic Analysis Workflow) - CAESAR II - ヘルプ

CAESAR II ユーザーズガイド

Language
日本語
Product
CAESAR II
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CAESAR II Version
13

動的解析を始める前に、以下の手順で動解析のデータを作成します。 手順はどの順番でもかまいません。

荷重を指定する (Specify the loads)

単に固有振動数を計算するだけであれば、動的荷重を指定する必要は全くありません。 調和振動解析は、加振力の振動数と荷重の大きさ、あるいは変位の大きさ、作用する荷重節点の情報が必要です。

応答スペクトルの作成や時刻歴データの作成は、ユーザーにとって非常な労力となります。 応答スペクトル、あるいは時刻歴のプロファイルは定義、構築、選択されます。 荷重セットが荷重スペクトル解析、あるいは時刻例解析に構築されます。 応答スペクトルと荷重セットとしての時刻歴は、解析すべき荷重セットを構築するために他のデータと組み合わされます。 最終的に、付加的な荷重ケースが衝撃荷重と静的荷重と組み合わされて短期荷重として規格に適合しているかを検討します。 ソフトウェアは、これらの多くを単純化する処理機能を提供します。

質量と剛性を修正する (Modify the mass and stiffness model)

動的解析では、CAESAR II は配管要素の2つの節点間の要素を2つの質量と節点間のばねに変換します。 付加的なばね質点 (節点) にモデル化されます。これらは静的解析での固定点、拘束、ハンガーその他の拘束です。 質量はそれぞれの節点に設定され、要素質量の合計の半分が節点に振り分けられます。 質量は並進方向の慣性力を表すためにのみ用いられます。 動的解析では回転慣性は無視されます。 回転慣性を考慮すると、一般的に必要な解析精度の改善につながるようなことがなく、解法に必要な時間を著しく増加させることになります。

多くの場合、静的解析モデルで作成された質量と剛性が動的解析でも変更されずに用いられます。 しかしながら、質点の削除や自由度の削除によるモデルの改善が必要になる場合があります。 通常は、モデルにおいて、解析上不必要な質量が注目している部分から十分遠い箇所にあって、注目している自由度の影響を与えない場合などがそうです。 配管系には振動を抑えるためのサポートが設けられることがありますが、これらは静的解析では影響を与えない場合があります。 これらの衝撃吸収用装置、あるいはスナッバーを動解析で使用したい場合は、追加ばねとして動解析用に入力してください。

解析を制御するパラメーターを設定する (Set the parameters that control the analysis)

Control Parameters タブのオプションで、実行すべき解析の種類を設定します: 固有振動数の計算、振動モードの計算、調和振動解析、スペクトル解析、時刻歴解析などです。 動解析の一般的な設定もできます。たとえば、最大打ち切り振動数、モード合成方法、非線形支持の静的設定、動的解析での摩擦に対する摩擦係数などです。 Advanced タブでは、固有モードを抽出する固有値解析に関するパラメーターを変更できます。 これらのパラメータは特殊な環境でのみ使用してください。

詳細は、Control Parameters タブ および Advanced タブ を参照してください。