合成方法 (Combination Method) - CAESAR II - ヘルプ

CAESAR II ユーザーズガイド

Language
日本語
Product
CAESAR II
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CAESAR II Version
12

組合せケースのみで使用する合成方法を指定します。 L1 や L2 のような他の荷重ケースも含みます。

荷重ケースの結果は、組み合わせとの比較を実行する前に、関連するスケール係数が乗じられます。

利用可能な方法は次のとおりです:

代数和 (Algebraic)

変形と断面力の段階での符号付き代数和の組み合わせを示します。 この方法は、変位ベクトルと断面力ベクトルを代数的に組み合わせて、合成された断面力から応力を算出します。 変位は、変位ベクトルの代数的組み合わせです。荷重は、荷重ベクトルの代数的組み合わせです。応力は組み合わせません。 応力は断面力の代数和から計算されます。 Algebraic (代数和) の方法は、一般的に EXP 規格応力を計算する際に用いられます。

CAESAR II の旧式な組み合わせ方法であるDSとFRは、代数的な組み合わせ方法を使用しています。したがって、前のバージョンのCAESAR II で作成された荷重ケースで使用しているDSとFRは、代数的な方法に変換されます。また、新しい組み合わせケースは、それらを変更しないかぎり、自動的にこの方法がデフォルトになります。

代数的組み合わせは、基本荷重ケースからのみ作成されます。基本荷重ケースは、非組み合わせ荷重ケースまたは代数的組み合わせの方法を使用して構築された他の荷重ケースです。

スカラー (Scalar)

変位、荷重、応力レベルの符号付き組み合わせを示します。この方法は、変位ベクトル、荷重ベクトル、応力スカラーを合成します。変位は、変位ベクトルの代数的組み合わせです。荷重は、荷重ベクトルの代数的組み合わせです。応力は、応力スカラーのスカラー組み合わせです。

変位と荷重の組み合わせは、ALGおよびスカラー法と同じです。応力は、ALG方法で組み合わされた荷重から計算され、そしてスカラー法で加算されるので、応力レベルの組み合わせは、ALGとスカラー法とは異なっています。

例:

荷重ケース 1: 曲げ応力 = 100 psi, X-モーメントによる
荷重ケース 2: 曲げ応力 - 100 psi, Z-モーメントによる

代数的 (vectorial) 合計 = (100*100 + 100*100) の平方根= 141.4 psi
スカラー合計 = 100 + 100 = 200 psi

スカラーは、一般的に (SUS + OCC) の合計として規格応力に使用されます。

CAESAR II の旧式な組み合わせ方法としてのST法は、スカラー和を使用しています。したがって、前のバージョンの CAESAR II で作成されたST法による荷重ケースは、スカラー和に変換されます。

DNV では、Abs スカラー (Scalar) のみが使用できます。

SRSS

変形量(displacements)、荷重(forces)、応力(stresses) の二乗和平方根の組み合わせを示します。変形量は、組み合わせでのすべてのケースの二乗和平方根です。 荷重は、組み合わせでのすべてのケースの二乗和平方根です。 応力は、組み合わせでのすべてのケースの二乗和平方根です。 この手法は、地震荷重の方向成分に対して組み合わせで用いられる代表的な方法です。

Abs

変形量(displacements)、荷重(forces)、応力(stresses) の絶対和の組み合わせを示します。変形量は、組み合わせでのすべてのケースの絶対和です。荷重は、組み合わせでのすべてのケースの絶対和です。応力は、組み合わせでのすべてのケースの絶対和です。この手法は、短期荷重OCCと長期荷重SUSケースとを組み合わせ、短期応力評価で用いられる代表的な方法です。

CAESAR II 配管入力で指定する ABS 荷重ケース組み合わせ方法を用いたフランジ チェックでは、次の局部算出値が用いられます。

  • 軸荷重とねじり、すなわち組み合わせを含むすべての荷重ケースの値の絶対和

  • 曲げモーメント、すなわちすなわち組み合わせを含むすべての荷重ケースによる結果の曲げモーメント和

フランジ圧力、すなわち組み合わせを含む荷重ケースで定義された最大圧力

DNV では、Abs スカラー (Scalar) のみが使用できます。

最大 (MAX)

組合せケースでの変形量 (displacement)、荷重 (force)、応力 (stress) の最大値をレポートします。この手法では、元の符号を維持しています。変形量は、組み合わせでのすべてのケースの最大絶対値です。荷重は、組み合わせでのすべてのケースの最大絶対値です。この手法は、選択された組み合わせケースでの最大支持荷重をレポートする場合の代表的な方法です。

応力は、組み合わせでのすべてのケースの最大絶対値です。複数の熱膨張荷重ケースが Max の荷重組合せ手法を用いる場合、ソフトウェアは最大となる規格応力と対応する許容応力を使います。

CAESAR II 配管入力で指定する最大荷重ケース組み合わせ方法を用いたフランジ チェックでは、次の局部算出値が用いられます。

  • 軸荷重とねじり、すなわち組み合わせを含むすべての荷重ケースの値の最大値

  • 曲げモーメント、すなわちすなわち組み合わせを含むすべての荷重ケースによる結果の曲げモーメント和

フランジ圧力、すなわち組み合わせを含む荷重ケースで定義された最大圧力です。

最小 (MIN)

組み合わせケースでの変形量(displacement)、荷重(force)、応力(stress) の最小値をレポートします。 この手法では、元の符号を維持しています。 変形量は、組み合わせでのすべてのケースの最小絶対値です。 荷重は、組み合わせでのすべてのケースの最小絶対値です。 応力は、組み合わせでのすべてのケースの最小絶対値です。

SIGNMAX

組み合わせケースでの変形量(displacement)、荷重(force)、応力(stress) の最大値をレポートします。 この手法では、元の符号を比較して計算されます。 変形量は、組み合わせでのすべてのケースの符号付き最大値です。 荷重は、組み合わせでのすべてのケースの符号付き最大値です。 応力は、組み合わせでのすべてのケースの符号付き最大値です。 この手法は、選択された組み合わせケースでの支持荷重の包絡値をレポートする場合に 符号付き最小値 (SignMin) と合わせて用いられる代表的な方法です。

SIGNMIN

組み合わせケースでの変形量(displacement)、荷重(force)、応力(stress) の最小値をレポートします。 この手法では、元の符号を比較して計算されます。 変形量は、組み合わせでのすべてのケースの符号付き最小値です。 荷重は、組み合わせでのすべてのケースの符号付き最小値です。 応力は、組み合わせでのすべてのケースの符号付き最小値です。 この手法は、選択された組み合わせケースでの支持荷重の包絡値をレポートする場合に 符号付き最大値 (SignMax) と合わせて用いられる代表的な方法です。