波浪データ (Wave Data) - CAESAR II - ヘルプ

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12

波動理論指示 (Wave Theory Indicator)

水粒子速度と加速度の計算に用いる波動理論を指定します。利用可能な波動理論は次のとおりです:

標準エアリー波動理論 (Standard Airy Wave)

線形の波動理論です。理論内容は前述の参考文献を参照してください。

修正エアリー波動理論 (Modified Airy Wave)

修正エアリー波動理論で、波の自由表面の影響を考慮しています。修正は、表面の高さを加算した深さで深さを除した深さスケール係数から構成されています。このスケール係数は、波形の位置の関数で変化します。

  • 標準ストークス 5次波動理論 (Standard Stokes 5th Wave)

5次の波動理論で、理論内容は前述の参考文献を参照してください。

  • 修正ストークス 5次波動理論 (Modified Stokes 5th Wave)

修正5次の波動理論です。修正はエアリー波動理論と同様です。

  • 流れ関数波動理論 (Stream Function Wave)

ディーンの流れ関数理論で、理論内容は前述の参考文献を参照してください。

  • 修正流れ関数波動理論 (Modified Stream Function Wave)

ディーンの流れ関数理論で、波の解析に潮流を考慮しています。

流れ関数の次数 (Stream Function Order)

流れ関数を用いる場合の解析次数を定義します。流れ関数の標準的な次数は、一般に奇数の値で 3次から 13次になります。API-RP2A の図を参照してください。

水深 (Water Depth)

静水レベルから海底までの鉛直距離を定義します。長さの単位です。

波の高さ (Wave Height)

入射する波の高さを定義します。高さは、波の山から谷までの鉛直距離です。

波の周期 (Wave Period)

2つの連続する波の山が固定点を通過する時間スパン (秒) を定義します。

波の運動係数 (Wave Kinematic Factor)

2次元波動理論は拡散を考慮していませんので、しばしば水平粒子速度と加速度に対する減少係数が用いられます。波の運動学的な計測データが 0.85 から 0.95 の範囲の値であることを示しています。このデータについては、適用されるオフショア規格を参照してください。

波の方向余弦 (Wave Direction Cosines)

波の進行方向の方向余弦を定義します。このフィールドは無次元で、全体座標軸の規約に従います。

波の位相角度 (Wave Phase Angle)

配管系の開始節点に対する相対的な波の位置を定義します。位相角度は、波形における位置を度で示します。0度は山で、180度は谷になり、360度は次の山になります。波は配管系を伝搬し、構造物のそれぞれの節点はすべての可能な波の位相角度での荷重を受けます。解析上のテクニックとしては、システムの原点に波の位相を決めて、モデルのそれぞれの節点の位相を決めていきます。このような正確な位相情報から、水の粒子データが波動理論によって計算されます。

他の方法として、保守的な工学上の手法は、モデル内で同じ位相角度を用いることもあります。通常はモデルのすべての節点でゼロとします。この方法はより高い荷重となりますが、環境データが不明な場合には余分な保守性を与えてくれます。