低温時許容応力の値を指定します。指定した材料が標準的なものであれば、低温時許容応力は配管規格から直接得ることができます。CAESAR II は、ユーザーが材料と配管規格を選択すると、自動的にこのボックスに値を表示します。SC 値は、一般には 長手方向溶接効率 (longitudinal weld efficiency) (Eff) で除した値が使われます。
一般的な単位 (ユーザーの単位系による):
-
lb/in2
-
KPa
-
N/mm²
選択した配管規格については注記を参照してください。
B31.1
Appendix A の許容応力表は長手方向溶接効率を含んでいます。この効率は、配管系の応力計算 (flexibility stress calculations) では使いません。継手効率 (Eff) がスプレッドシートに入力された場合、CAESAR II は、許容応力計算式では入力した SC を継手効率で除して使います。
B31.3, B31.3 Chapter IX
Appendix A の許容応力表は長手方向溶接効率を含んでいません。継手効率 Eff はゼロとするか、1.0 としてください。B31.3 の 1980年版では、Appendix A の許容応力表は長手方向溶接効率を含んでいました。この版をお使いの場合は、継手効率 Eff をこのダイアログで入力してください。
B31.4, B31.4 Chapter IX, B31.4 Chapter XI
使用しません。B31.4 では、Appendix 表1 の降伏応力のみを使います。詳細は、Sy を参照してください。
B31.5
Appendix A の許容応力表は長手方向溶接効率を含んでいません。継手効率 Eff はゼロとするか、1.0 としてください。
B31.8
引っ張り強さ Su を使います。
B31.8 Chapter VIII
使用しません。B31.8 では、Appendix D の降伏応力のみを使います。詳細は、Sy を参照してください。
B31.9
SC は、I-1 から直接取り込まれます。Eff をユーザーが定義すると、ソフトウェアは最小肉厚計算でのみ使用します。
ASME NC および ND
SC は Appendix I から得ます。継手効率 Eff は使いません。入力しても無視されます。
Navy 505
505 仕様では継手効率の記述はなく、表 TIIA の脚注 1 にあるのみです。継手効率が入力された場合、CAESAR II は SC を継手効率で除して許容応力計算式に使います。継手効率 Eff はゼロ、空白、1.0 のいずれかとしてください。
CAN Z662
使用しません。Z184 の応力値は、材料規格、あるいは管購入仕様の降伏応力です。詳細は、Sy を参照してください。
BS 806
Appendix E の常温における 0.2% 耐力 (proof stress) です。BS 806 では 継手効率 Eff は使いません。Eff を入力しても無視されます。
Swedish Method 1
使用しません。方法 1 では降伏応力、あるいは運転温度での クリープ強度 (creep rupture stress) を使います。このダイアログの SHn と Fn を使います。継手効率 Eff を使いますが、それは周継手溶接効率で全く異なる意味を持ちます。
Swedish Method 2
SC は Appendix 2 の常温での許容値です。継手効率 Eff は使いません。Eff を入力しても無視されます。
B31.1 (1967)
SC は Appendix A の常温での許容値です。これらの表は長手方向溶接効率を含んでいます。この効率は、配管系の応力計算 (flexibility stress calculations) では使いません。Eff が入力された場合、CAESAR II は SC を継手効率で除して許容応力計算式に使います。
Stoomwezen (1989)
SC は常温での降伏点です。この値は、規格において Re として参照されます。
RCC-M C, D
SC は Appendix から得ます。継手効率 Eff は使いません。Eff を入力しても無視されます。
CODETI
規格の famb に相当します。継手効率 Eff は使いません。Eff を入力しても無視されます。
Norwegian
規格の f1 に相当します。Eff は長手継手効率には使いません。
BS 7159
使用しません。設計応力は SH ボックスに入力します。
UKOO
使用しません。円周方向の設計応力は SH ボックスに入力します。
IGE/TD/1
使用しません。
DNV
使用しません。
EN-13480
SC は、Section 12.1.3 で定義される最低金属温度での許容応力です。
GPTC/Z380
使用しません。
PD 8010-1
使用しません。
PD 8010-2
使用しません。
ISO 14692
SC は異なる使い方をします。ISO 14692 を参照してください。
HPGSL
使用しません。
JPI
使用しません。