繊維強化プラスチック (Fiberglass Reinforced Plastic) (FRP) - CAESAR II - ヘルプ

CAESAR II ユーザーズガイド

Language
日本語
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CAESAR II
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CAESAR II Version
12

CAESAR II は、FRP管要素モデルに直交異方性の材料特性を次のように定義します:

Ea - 軸方向縦弾性係数

Eh - 円周方向縦弾性係数

nh/a - 円周方向応力による軸方向ひずみに関連するポアソン比

G - せん断弾性係数 (簡便法の採用により縦弾性係数とポアソン比には関係していません。)

FRP管は、材料 (Material) ボックスに 20 を設定して指定します。材料名と FRP 特性は環境設定ファイルからダイアログに取り込まれます。

FRP材料が選択されると、いくつかの材料特性パラメーターは名前が変更されます: 縦弾性係数 (Elastic Modulus) は縦弾性係数/軸 (Elastic Modulus/axial) に、ポアソン比 (Poisson's Ratio) は "Ea/Eh*nh/a" となります。後者の入力は次の式での値を入力します: (Ea*hh/a) / Eh. この式は ha/h と等しく、軸方向での応力に起因する円周方向でのひずみのポアソン比となります。せん断弾性係数 G は、特殊実行パラメーター画面でせん断弾性係数と軸方向弾性係数との比 G/Ea を入力することで定義されます。比率のみをジョブごとに入力できます。

通常、FRP管では円周方向縦弾性係数は軸方向弾性係数よりもかなり大きいので、円形断面の変化によるベンドと継手でのたわみ性の減少は無視することができます。したがって、これらの継手のたわみ係数のデフォルトは、1 としています。同様に、Markl の鋼材に対する疲労試験は、FRP管の設計とは関連がありません。ソフトウェアはすべての継手の SIF を 2.3 とします。CAESAR II では、ユーザーが特にデフォルトを上書きしない限り、FRP管のすべてにこの推奨値を用います。デフォルトの上書きは節点ごとに行うことができます。また、法的な規格の要求事項であれば CAESAR II の環境設定ですべての計算に対して変更を行えます。ただし、BS 7159、UKOOA、ISO 14692 が有効な場合には、SIF とたわみ係数は環境設定に関わらずこれらの規格に準拠して計算されます。