ボルト締付け応力についての注意事項 (Bolt Tightening Stress Notes) - CAESAR II - ヘルプ

CAESAR II ユーザーズガイド

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日本語
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CAESAR II
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CAESAR II Version
12

漏洩評価をする上で、あるいはフランジの応力計算をする上で、最も重要な項目です。 ASME規格での応力計算は、規定されたボルト応力に対して応力計算がなされます。 しかしながら、計算結果は実際のボルト締付け時のフランジ締付け応力と関係がありません。 このため、初期ボルト締付け応力 (Bolt Initial Tightening Stress) は単にたわみ性/漏洩評価にのみ用いられます。 ASME フランジ応力計算に用いるボルト締付け応力の値は、ASME規格で次のように定められています:

ボルト荷重 (Bolt Load) = 内圧推力 (Hydrostatic End Force) + 漏洩しないための荷重 (Force for Leaktight Joint)

初期ボルト締付け応力 (Bolt Initial Tightening Stress) が入力されていなくとも、CAESAR II は次の値を使います。

ここで、45,000 psi は一定で、d はボルトの公称径です。

これは、締付け応力が標準的には現場の職人がボルトを締付けるという約束事からきています。 これで計算された値は フランジ継手 (Flanges) 出力に印刷されます。 この値と、ASME応力計算レポート (ASME stress report) で印刷されるボルト応力とを比較します。 「約束事」である締付け応力が ASME の要求する応力よりも高くなることはよくあることです。 初期ボルト締付け応力 (Bolt Initial Tightening Stress) フィールドに ASME の要求する応力が入力されると、漏洩評価安全率の比較ができますし、締付けトルクのセンシティビティーを確認できます。 ユーザーはこれらの数値に強い関心を持って、含まれているすべての係数の関係について正しい感覚を持つべきでしょう。