モデルの容器ノズルのフレキシビリティを変更しただけですので、結果全体の確認は必要ないでしょう。
持続応力と熱膨張応力が下記の許容応力以下であることを確認 (Check the sustained and expansion stresses to confirm that they are still below their allowable limits)
もっとも高い持続応力 (SUS) は 1282psi です。これは許容値を下回っています。
同様にもっとも高い熱膨張応力 (EXP) は 14,103 psi です (表示されていません)。これも許容値を下回っています。
ハンガー設計の確認 (Check the hanger selection)
ソフトウェアは、ホット荷重 904 lb. に対して節点28 で軽い方のスプリングを選択しています。元の解析では、ソフトウェアはホット荷重 1209 lb. に対してサイズ 10 のスプリングを選択していました。配管モデルの重量は変わっていませんが、新たな解析ではノズルでの長手方向曲げ剛性が低減されています。
各拘束での荷重チェック (Check the loads at each restraint)
拘束の要約 (Restraint Summary) を確認します。このレポートは、ここに表示するには大きすぎます。
節点5 のポンプ吐出ノズル:
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ポンプ吐出ノズル荷重に節点40 のフレキシビリティの変化による影響が現れています。
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Z軸の運転荷重モーメントは大きな変化を示し、5905 ft.lb. から 747 ft.lb. になっています。
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X方向のせん断力は 50%ほど小さくなっています。
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Y方向の軸荷重は 1556 lb. から 1809 lb. に増えました。この高いポンプ荷重は、より軽いハンガー選定に直接つながっています。これも WRC 297 のノズルフレキシビリティによって影響を受けています。
節点28 のスプリングサポート:
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運転時のスプリング支持荷重は 1209 lb. から 904 lb. に変わっています。このスプリング荷重の低減はポンプノズルに対して 300 lb. の増加となります。ポンプノズルの真上に据え付けられたスプリングでは、スプリングハンガーの支持荷重の増加はノズル荷重の低減になります。もう一つの解析としては、ハンガー設計を調整し、ハンガー支持荷重を増してポンプ荷重を低減します。
節点35 の +Y サポート:
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+Y サポートは、なぜハンガー荷重が大きく変化したかを示しています。最初の解析では、節点35 は運転荷重では支持されていません。据え付け時には配管はサポートに支持されていますが、運転時には浮き上がります。ハンガー設計でのアルゴリズムは、節点35 で支持がないシステムの配管部分も負担するようなスプリング荷重になるように再調整されます。2回目の解析では、節点35 での運転荷重においても支持されており、ハンガー節点28 では節点35 から先の付加的な荷重を支持しません。節点40 での追加された長手方向の曲げのフレキシビリティにより、節点35 で配管が支持されるようになります。
節点40 での容器ノズル:
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節点40 での拘束の定義は、WRC 297 ノズルフレキシビリティ計算による固有の変化を示します。フレキシビリティは軸方向、曲げ方向 (Z, RX, RY) に付加されますが、せん断に係わる項 (X, Y, RZ) は剛のままです。この付加されたフレキシビリティは、節点40 での X と Y軸の曲げモーメントを大きく低減します。
低下した荷重はモデルの精度を高めたことによるもので、設計修正ではありません。容器ノズル接続部は WRC 297 の要求事項に満足すればノズルフレキシビリティにより多くの効果が期待できます。
運転条件での配管系が変形した位置を表示 (Show the displaced position of the piping system in its operating condition)
元の解析でのノズルの熱伸びは節点40 から除かれ、節点6000 で再定義されます。節点6000 と節点40 の変位を比較すると、ノズルフレキシビリティの影響を確認することができます。円周方向曲げのフレキシビリティ (RY) と長手方向曲げのフレキシビリティ (RX) はシステムの重量配分に大きな役割を果たしています。
API 610 の許容範囲に収まっているかどうかを確認するため、次にポンプ吐出ノズルの再計算を行ってください。