配管要素を作成したら、こまめに 上書き保存 (Save) または ファイル (File) > 保存 (Save) をクリックしてください。CAESAR II は最後に保存してから 30分が経過するとセッションを中断して保存するかメッセージが表示されます。
節点5-10 配管要素 (Node 5-10 Pipe Element)
最初の配管要素はポンプ吐出ノズル (節点5) から 8インチのメインラインと 6インチのバイパス (節点10) の交点の中心までになります。この要素の長さは 2フィートで Y方向に向かっていきます。 |
-
メインウィンドウのリボンで、ホーム (Home) > 入力 (Input) > 配管系入力 (Piping Input) をクリックします。
新規ジョブであることから、現在の単位系を表示 (Review Current Units) ダイアログが再度表示されます。OK をクリックして閉じます。コマンドツールバーのある新しいウィンドウ 配管基本入力 (Classic Piping Input) ダイアログとグラフィックス画面が表示されます。
最初の新しい配管要素に対して、CAESAR IIは自動的に From 節点と To 節点を作成します。CAESAR II Configuration Editor ダイアログで節点増分を 5 としたので、From ボックスに 5、To ボックスに 10 が表示されます。配管規格で考慮されるデフォルトの 製作公差 (-Mill Tol %) の値も表示されます。
要素特性が定義されるごとに、グラフィックス画面が更新されます。
-
DY ボックスに 2- と入力して要素の長さを 2フィートとします。
ダッシュ記号 ( - ) はフィートを意味します。ダッシュ記号なしに入力すると単位はインチになります。
-
外径 (Diameter) ボックスに 8 と入力して公称管サイズを 8インチとします。
ソフトウェアは公称値を実際の外径 (OD) の 8.6250 インチに置き換えます。グラフィックス画面の配管要素が更新されます。
-
肉厚 (Wt/Sch) ボックスにスタンダート厚さとして S と入力します。
ソフトウェアは S を実際の管厚さである 0.3220 インチに置き換えます。
-
次の値を入力します:
腐れ代 (Corrosion)
0.0313 (腐れ代をインチで入力します)
温度 1 (Temp 1)
600 (最高運転温度を華氏 F で入力します)
圧力 1 (Pressure 1)
30 (温度に対応する最高圧力を psi = lb./sq.in. で入力します。
-
流体密度 (Fluid Density) ボックスに 0.8SG と入力し、比重を水の 80% とします。
ソフトウェアは比重を流体密度 0.02889 lb./cu.in. に置き換えます。
-
材料 (Material) リストで、(1)LOW CARBON を配管材料として選択します。
ソフトウェアは材料データベースを検索し、縦弾性係数 (Elastic Modulus)、ポアソン比 (Poisson’s Ratio)、配管密度 (Pipe Den) に該当する材料の特性値を表示します。また、ソフトウェアは材料番号を参照して入力された温度での線膨張係数を計算します。
-
断熱材厚さ (Insul Thk) ボックスに 3 を入力して厚さをインチで指定します。断熱材密度 (Insulation Density) リストから Calcium Silicate (ケイ酸カルシウム) を選択します。
ソフトウェアは断熱材名から断熱材密度を 0.00666 lb./cu.in. とします。
オプションとして、断熱材密度 (Insulation Density) ボックスに 11.5/1728 と入力することができます。11.5 は密度で単位は lb./cu.ft. です。1728 (123) は単位換算係数で lb./cu.in. からの換算です。数値フィールドでは簡単な計算が可能になっています。ただし、マイナスはダッシュ記号と同じになりますから、使い方に注意が必要です。
-
変位 (Displacements) チェックボックスをダブルクリックして、右側に 変位 (Displacement) タブを表示します。
節点 1 (Node 1) の値に 5 が表示されます。
-
ポンプ吐出ノズルの基準となるサポート (固定) 点からの熱伸び量である変位を定義します。ベクトル 1 (Vector 1) 列の固定点の変位 DY に 0.077 を入力します。ベクトル 1 (Vector 1) 列の DZ に 0.046 を入力します。
変位はグラフィックス画面に表示されます。
-
その他の方向の自由度 (DX, RX, RY, RZ) には 0 を入力します。
DX、RX、RY、RZ の値をそのまま入力せずにいると、節点5 はそれらの方向に自由に動けることになってしまいます。
-
許容応力 (Allowable Stress) チェックボックスをダブルクリックすると、右側に 許容応力 (Allowable Stress) タブが表示されます。
-
配管規格として B31.3 がデフォルトとして設定されていなければ、規格 (Code) リストから B31.3 を選択します。
-
次の値を入力します:
SC
20000 (最低金属温度での許容応力を psi で)
SH1
17300 (最高金属温度での許容応力を psi で)
(1)LOW CARBON は一般的な材料を示していてデータベースには許容応力データを持っていません。したがって、ユーザーが許容応力を入力する必要があります。
許容応力を入力するときにコンマで区切らないでください。20e3 のような指数表示での入力はできます。
今までの材料特性と許容応力の定義で次のようになります:
-
ジョブが新規であれば、CAESAR II は最初に 現在の単位系を表示 (Review Current Units) ダイアログを表示します。既存のジョブであれば、基本配管入力 (Classic Piping Input) ダイアログが開き、最初の配管要素がアクティブになります。
-
現在の単位系を表示 (Review Current Units) ダイアログの Units File Label ボックスが インペリアル (English) 単位系でなければ、Cancel をクリックしてメインウィンドウの Tools > Configure Setup (ツール > 環境設定) を選択します。カテゴリー Database Definitions (データベース定義) をクリックして Units File Name (単位系ファイル名) リストからEnglish を選択します。